教員歴27年の私が50代で見つけた新しい生き方
新川:
本日は SS プログラムを修了されている、佳代子さんに来ていただいてます。よろしくお願いします。
— 佳代子さん:
はい、よろしくお願いします。佳代子と申します。中国地方に住んでいて小学校教員は長く25年間、中学校には2年間だけいたことがあります。現在は休職中ですが、今年度で退職をする予定にしています。よろしくお願いします。
新川:
佳代子さんは、SSプログラムにご入会いただいたのが、冬ぐらいだったでしょうか?
— 佳代子さん:
はい、2024年11年くらいでしたね。
新川:
SSプログラムに入るまでの経歴を、お休み取られた時期も含めて伺ってもいいですか?
— 佳代子さん:
はい。今は休職して、2年目になるんですけれども、実は再休職でして。コロナが流行った頃からちょっと体調を崩してしまって、そこで休職して、復職して、また休職してという感じです。
新川:
そうなんですね。でも2020年までの、それこそ20年ぐらいの間は、ずっと働かれてたですよね?
— 佳代子さん:
はい。そうですね。ちょっと体調を崩した時もありましたが、長めのお休みを取ったのが2020年以降からになります。
新川:
教員歴がかなり長いので、短時間で語りきれないことがたくさんあると思いますが、先生になって、頑張ってきたこと、つらかったこと、良かったことなどをお伺いできますか?
— 佳代子さん:
私、意外と頑張ったんですよ!
新川:
意外じゃないですよ、頑張ってます!
— 佳代子さん:
授業の腕を上げるために率先して研究授業を引き受けたり、研修会にお金を払って参加したりしていました。
小規模校がすごく多かったので、全校で1人1人をとにかく見るという学級経営を心がけていて頑張ってきたなと思っています。
新川:
とても熱心に取り組まれてきたんですね。
— 佳代子さん:
辛かったことはですね、実は中学校に2年間行ったんですけれども、2年間といっても、飛び飛びで1年ずつ中学校に行ったんです。担任したある1人の女子生徒との関係が良くなくて、そこから一気にクラスの関係もガタガタッと悪くなってしまいました。
さらに、社会科を教えていたんですが、教材が難しく、教科経営がうまくいかなくってしまいました。
そのうえ、中学校に行ってすぐに部活の指導をしていた時にアキレス腱を切ったんです。学級作りの1番大事な時に1ヶ月ぐらい離脱したこともあって、焦って復帰して余計に学級も落ち着かなくなってしまいまして。同僚ともうまくいかない状況になってしまいました。もうなんか生徒ともうまくいかない、同僚ともうまくいかない、授業もうまくいかないっていう感じで、全てに悩みながら出勤していました。
新川:
よく耐え抜きましたね、1年間。
— 佳代子さん:
はい。さすがにあの時には2ヶ月ぐらいはダウンしました。
新川:
そうだったんですね。
— 佳代子さん:
校長先生が小学校に戻してくれると言ってくださったんですが、三学期は這ってでも出てもらわないと異動できないからと言われたので必死でした。
新川:
つらかったですね。小学校の教師の時は辞めたいって思ったことはなかったんですか?
— 佳代子さん:
辞めたいと思ったのは、再休職の時が初めてでした。
新川:
2年ぐらい前ってことですよね。
— 佳代子さん:
そうですね。私、5歳の時から小学校の先生になりたいっていう思いがありまして。5歳の時の誕生日カードに書いてあるんですよ。「先生になりたい!」って。
新川:
すごいですね!
— 佳代子さん:
何になりたいのか?なぜなりたいかもわかんないうちから先生になりたいって言っていて、そのまま大きくなって、教育学部に入って、そのまま教員採用試験を受けて、そのまま教員になったというタイプなんです。ですから、それ以外の選択肢を考えられなかったですね。
新川:
なるほど。自分がなりたい仕事だし、休職2回目のそのお休みの時までは、辞めたいということは、ほぼ考えずに来たんですね。
— 佳代子さん:
はい。そうでした。
新川:
1回目のお休みから復職するときは、すんなり戻れたんですか?
— 佳代子さん:
そうですね、1回目の復職の時はさらっと戻れた感じです。
新川:
そうですか。それで2回目にお休みをしたときに、戻れないかもと初めて思ったと。
— 佳代子さん:
そうですね。もたないかもしれないという感じで。
体力的にも精神的にも、ちょっともたない感じがするなって思ったのが、2度目の休職の時でした。

新川:
SSプログラムに出会ったのはいつくらいのタイミングでしたか?
— 佳代子さん:
2度目の休職をして1年ぐらい経った時でした。ちょっとずつ色々と楽になってきて、でも、体は楽になったけど、また復職するの?辞める?どうしよう?って思っていた時でした。
新川:そうだったんですね。ちょうど体調的にはちょっと良くなってきたぐらいの時に来てくださったんですね。
— 佳代子さん:
はい、そうですね。
新川:悩まれていたからこそ、SSプログラムに参加してくださったと思いますが、このSSプログラムに入ろうと思ったきっかけや理由を伺ってもいいですか?
— 佳代子さん:
はい。そのタイミングで、転職サイトをずっと眺めてたんです。登録してみたりしたんですが、エントリーするでもなく、自分にできる仕事もわからないし、ずっとモヤモヤしてたんです。
で、体調が悪い時とかゴロンと横になって、良くないけど、スマホをずっと見ていて、Facebook とかインスタとか見ていたら、新川さんの宣伝がよく入ってきたので、私、実は何回もクリックして見てたんです。何回も。
新川:
そうなんですね。
— 佳代子さん:
それで10月頃に無料体験セミナーに参加させていただきました。休職してる時って、正直誰ともあまり話してもいないし、そんなときの自分の心の中って全く知らない人の方が話しやすい場合もあるじゃないですか。
だから心の内を聞いてもらおうかなっていう思いで、無料体験セミナーに申し込んだんですね。
新川:
それは嬉しいですね。
— 佳代子さん:
新川さんと話してたら、自分の強みとか価値観が少し見えてきた気がしたんです。最初の復帰の時は、もう全然自信もなく復帰したんです。
でも、自分の強みはコレだからコレを持って復帰するんだっていう、そういうものを持っていたいし、転職するならどんな道があるんだろうっていう思いもあって、自分の強みを自信もって言いたい!というのが、無料相談を受けて強く思ったんです。それでSSプログラムにも参加させていただきました!そう思えたのが、すごく嬉しかったんですよ。
新川:
嬉しいです。私と喋った時はまだ本当に辞めるか辞めないか悩まれていましたもんね。
— 佳代子さん:
はい。そうですね。やめる気持ちはね、2割3割ぐらいでした。
新川:
SSプログラム以外にもFacebookやインスタで見るかと思うんですが、何で他ではなくSSプログラムにしたんですか?
— 佳代子さん:
それがですね、私、新川さんのしか目に入ってなかったんですよ。
新川:
わ!そうなんですね。
— 佳代子さん:
やっぱり教員専門というのが1番強かったですね。そういう専門のところだと、1から話さなくても、いろいろとわかってくれると思ったんです。
新川:
確かに。
— 佳代子さん:
研究発表って何?みたいなことを話さなくてもいいですし。教員の仕事の大変さもわかってくださるだろうから。だから教員専門というのが1番良かったですね。そして、入会した後で色々インスタやfacebookを見ていたら、他にも色々あることに気が付きました(笑)
新川:
ありがとうございます。SSプログラムの4ヶ月間ですが、プログラムはもちろんのこと、佳代子さんはグループセッションにたくさん出席してくれていましたよね。実際4ヶ月過ごしてみて、どんな発見がありましたか?
— 佳代子さん:
私、冒頭で『教員の仕事結構頑張ったんですよ』って言ったんですけど、休職した時って全然そんな気持ちにはなっていなかったんです。できなかったことや後悔ばかりが頭に浮かんで、自信も全くなくて、どん底っていう感じだったんです。
SSプログラムで自分の棚卸しをするワークがありました。
若い先生なら短いだろうけど、私は50歳まであるから、めちゃくちゃ長く振り返ってたら【私、結構努力してきたんだなあ】って思えるようになってきたんです。
なんか、労う気持ちが湧いて。自信を持ったっていうよりは、【十分できてたじゃない!】って過去の行動を思えるようになったんです。
新川:
嬉しいですね!
— 佳代子さん:
「そりゃ倒れるわな」っていう働き方をしていたことも、棚卸しをして分かってきたので、「そんな中、よくやってきたね」って、自分を認めてあげられた感じですね。
新川:
そっか。さっきのインタビューの冒頭で、「頑張ってきた」っていうのも受け入れられたがゆえに出るようになった言葉なんですね。いや、それは嬉しいですね。
— 佳代子さん:
はい、そうなんです。
新川:
佳代子さんが目的としていた、ご自身の強みとか、自分の価値観っていうのも、4ヶ月SSプログラムをやってみて、深掘れた感じですか?
— 佳代子さん:
はい。それはもう、しっかりと深掘れました。
新川:
自分の強みを見つけるとか、自分のことが分かる4ヶ月の SSプログラムを通してやってきたことは、これからどんな力になりそうですか?
— 佳代子さん:
ワークで自分が大事にしたい価値観がはっきりしたことで、日々のあれこれについて自分軸で判断できるようになってきたなという気がしています。だから、いつでも振り返れるように、前にやったSSのワークを今もそばに置いてるんです。
新川:
それは嬉しいですね。
— 佳代子さん:
その時にやったワークを今も見直してみると、価値観の順位がちょっと違ってるんですよね。半年前は1番が社会貢献で2番が心の安定とか書いているんですけど、今は、1番が家族、2番が健康なんです。
価値観が変わることって当たり前だと思うし、変わってきたことも、別にいいって思えるし、自信を持ってそうやって言えるから、このプログラムに参加したことで、自信がつきました。自信が持てるようになったことが一番大きかったです。
新川:
すごく嬉しいです!最初はやめるやめないに関して迷われていたけれど、今はやめる方向で考えていますという話が出てきました。繋がってる感じはするんですか?
— 佳代子さん:
私ね、セルフコーチングの【明日死ぬとしたら何を後悔する?】っていう質問が転機だったんです。
新川:
おお。すごい。
— 佳代子さん:
ありがちなんですけど、明日死ぬとしたらと考えた時に、仕事を休んでる自分が、辞めるか辞めないか悶々と悩んで、子どものことを放っておいて過ごしているのは心身ともにすっきりしないし、一番後悔するだろうなって思ったんです。
新川:
なるほど。
— 佳代子さん:
私は教えることが好きなんだっていうことは気がついていたので、教えることにフォーカスすれば正直やめて非常勤で勤めるっていうこともできるし、教育業界とは違ってオンライン家庭教師、家庭教師や塾、という手もあるし。
だから、やめるっていう選択をしてもいいなと、その時に思いました。その方が心身ともにいいなって思ったんですよね。とにかく家族のためにも自分の健康を優先したいという思いがその時に湧き上がって来たんです。
新川:
そうだったんですね。
— 佳代子さん:
その質問がとにかく転機でした。

新川:
今の話を聞いて、SSプログラムに参加する前や最初の方って、教員しか見えていないというか、自分がずっとそれを追ってきたし、教員でいる自分をどうにかして鼓舞して頑張って続けるかという気持ちが多かったのでしょうか?
— 佳代子さん:
そうですね。
新川:
でも今、佳代子さんから出てくる言葉って、すごく広い視野の中で話をされてる感じが伝わってきてきました。
— 佳代子さん:
そうなんですよ。【教える】っていうことは、教員でなくても続けられると思えるようになれました。
新川:
素敵。素晴らしいです。そういうふうに思えた佳代子さんさんは、今後どうしてきたいということはありますか?
— 佳代子さん:
まず、体調を考えて退職することにしました。
その上で、教えることも好きだし、相手の立場に立って親身になって考えるという強みもあるっていうことには気がついたので、体調のことも考えてオンラインでできる仕事を中心に生計を立てたいなと思っています。具体的には オンライン家庭教師かな、なんて考えてるところです。
新川:
いいですね。
— 佳代子さん:
あとは、何らかの形で子育てや家庭学習の仕方に悩む方の力になりたいな、こんな方の相談にオンラインで乗れるようなことができればと考えているところです。
65歳まであと15年ほどなので、ゆくゆくは地域の子供が集まる場所で宿題ボランティアしたりとかもいいなと思っています。
新川:
めっちゃ素敵。
— 佳代子さん:
そうでしょ、そういうボランティア関係で地域貢献をしたい。って思います。これが夢かな。地域の頼れるおばちゃんになれたらいいなって思ってます。
新川:
めっちゃ素敵じゃないですか!すごいですね。
地方にお住まいで、そして50代でね。今やれることも、もちろん周りの人たちに勇気を与えると思います。それでオンラインで働くっていうのが、多くの方にも影響を与えそうだなって思いました。
50代ぐらいで悩まれてSSプログラムに来られる方がたくさんいらっしゃるんですよ。そういった本当に悩まれる方にメッセージをいただければと思います。
— 佳代子さん:
やっぱり50代で同じ世代の人に【明日死ぬとしたら何後悔する?】っていう質問を自分に投げかけてみてほしいなって思います。
新川:いいですね。
— 佳代子さん:
ちょっと外れますけど実はうちの夫にもこの質問をしたんですね。
新川:
おお。
— 佳代子さん:
うちの夫、実は仕事を転々とすることが多かったんです。そんな夫に、【明日死ぬとしたら何後悔する?】って言ったら「農業やりたい」って言ったんですよ。
「なら、やろうよ!」っていう話になって、今就農に向けて準備してるんです。
だからね、うちの家ちょっと激動なんです。私もやめるし、夫は農業に挑戦するしで50代ですごい。ちょっと大丈夫かとも思うけど。
でもね、なんか私、 SS プログラム受けて考え方が変わって、確かに、安定収入を手放すっていうのは心配なんですけど、でもね、色々計算したんです。
今後どれくらいお金がいるかとか。そしたら、「あれ?なんとかなるわ。これぐらい稼げばうちの生活は成り立つ」っていうのがちょっと分かってきて【お金は何とでもなる】って。だから何しても生きていけるわっていう思いになったんです。
だから教員という仕事が本当に辛くて、やめたいと迷っている人は【明日死ぬとしたら何を後悔するのか?】っていうのを投げかけてみて、自分の後悔のない人生を皆さんにも送ってほしいと心から思いますね。
新川:
素敵なお話です。ありがたいです。
— 佳代子さん:
でも、私の家族は激動なんです今。農業については夫が不安に思ってるんですけど、私の方がワクワクしてますね。
新川:
うん、不安もあるんと思うし、もちろん簡単なことじゃないと思うんですけど、でも不安を感じるって新しい挑戦をする時にしか感じないので、 だからちゃんと夫婦共にコンフォートゾーンから抜け出そうとしているっていう、その成長の1個じゃないですか。
— 佳代子さん:
そうですね。
新川:
だからそこがすごくいいなってに思います。
— 佳代子さん:
SSプログラムに入ってなかったら、夫も農業に挑戦しなかったですね。
新川:
いやー、すごい。どうしよう。佳代子さんさん本人じゃなくてご家族にも、影響が出てますね!
安定思考の手放しって、長年積み重ねてきたのを外すのは本当に容易じゃないわけですよ。だから一歩踏み出されてる感じが本当に素敵だと思います。
–佳代子さん:
ありがとうございます!
新川:
これからもぜひ、佳代子さんさんの新しい挑戦ももちろんですが、旦那さんの農業もどうなったのか、教えていただければと思います。本当に色々お話を伺えて良かったです。ありがとうございます。今後も応援してます。
–佳代子さん:
はい。ありがとうございます。

