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『違うかも』と思い続けていた、若手教員の本音

「先生になりたい」
その気持ちに迷いはなかった。

けれど、現場に立ってみて初めて気づいた違和感があった。

今回は、小学校教員として3年間働いた“みきさん”に、
やめる決断に至るまでの本音と、
SSプログラムを通して見えてきた自分自身について、
新川がじっくり話を聞きました。

Before:先生になった理由と、最初の違和感

新川:
今日は2025年の7月ぐらいに SS プログラムを終えた、みきさんに来ていただきました。まずは簡単に自己紹介をお願いします。

— みき:
はい。みきと申します。
浜松に住んでいて、小学校の教員をしています。
3年目になります。

新川:
大学も教育学部で、そのまま先生になったんですよね。

— みき:
そうですね。中学生の頃に担任の先生がすごくかっこよくて、憧れて。
周りからも「先生向いてるんじゃない?」って言われることが多くて、
気づいたら教育学部に入って、気づいたら教師になってました。

新川:
迷いなく一直線、という感じですね。

— みき:
今思うと、あまり深く考えてなかったかもしれないです。

新川:
実際に先生になってみて、「なってよかったな」と感じた瞬間はありましたか?

— みき:
正直…すぐには思い浮かばなくて。
本当にパッと出てきたのは、給食が食べられることくらいで。

新川:
給食大事です(笑)。

— みき:
もちろん、子どもの成長を感じられる瞬間はあります。
でも「先生になってよかった」と心から思えたかと言われると、
あまりなかったです。

新川:
その理由って、どんなところにありましたか?

— みき:
授業が、あまり好きじゃなかったんだと思います。
教えること自体は嫌いじゃないんですけど、
45分間、前に立って進めなきゃいけない授業が続くのが結構つらくて。

新川:
教育実習の頃からですか?

— みき:
はい。
置いていかれている子がいるのを見ると、
全体に同じことをさせて進んでいく授業に、
「これって意味あるのかな」って思ってしまって。

新川:
1年目から、違和感はあったんですね。

— みき:
割と最初からありました。
「続けられるかな」って、ずっと思ってました。

Turning Point:続けるか、やめるか

新川:
それでも、すぐにやめようとはならなかった。

— みき:
1年目は「まだ1年目だし」って思ってました。
ボロボロでしたけど、負けたくない気持ちもあって。

新川:
2年目は支援学級でしたよね。

— みき:
はい。でも、環境が変わっても違和感は消えなかったです。
むしろ、増していった感じでした。

新川:
「3年やったら分かる」って言われることも多いですよね。

— みき:
そうなんです。
確かに慣れてきて、やりやすくはなっていく。
でも「違うかも」という気持ちが消えなくて。

新川:
その頃に、SSプログラムに出会ってくれたんですよね。

— みき:
ちょうど友達が転職したこともあって、
「やめるのって悪いことじゃないのかも」と思い始めた感じです。
でも、やりたいことは全然分からなくて。

新川:
今まで、立ち止まって考える時間がなかった。

— みき:
はい。流されるように教師になったので、
「本当にやりたいこと」を考えたことがなかったです。

After:気づいたこと、見えてきた自分

新川:
実際にSSプログラムを受けてみて、どうでしたか?

— みき:
一番大きかったのは、自分の強みがはっきりしたことです。
なんとなく分かっていたことが、「これで合ってたんだ」って腑に落ちました。

新川:
自己理解が進んだんですね。嬉しいです。

— みき:
はい。
あと、対話がすごくよかったです。
1人で考えなくていい。
話すことで、自分の本当の思いが言葉として出てくる感じがありました。

新川:
在職しながらの転職活動はどうでしたか?

— みき:
私は、そんなに大変じゃなかったです。
本当にいいと思うところだけに絞って受けました。

Future:これからの選択

新川:
次は、どんなお仕事をされるんですか?

— みき:
4月から、児童分野の支援サービスで働きます。

新川:
教育から完全に離れるわけではないんですね。

— みき:
そうですね。
先生じゃなくても、子どもと関われる仕事はあるんだなって。

新川:
楽しみなことは?

みき:働き方が変わることです。
   休みの取り方も違うし、
   心の余裕ができそうだなと思ってます。

Message:同じように悩む人へ

新川:
最後に、同じように悩んでいる先生にメッセージをお願いします。

— みき:
「合わないかも」「違うかも」って気持ちは、
大事にしていいと思います。
周りと比べて否定しなくていい。
自分の気持ちを大切にして、考えてみてほしいです。

“やめる”ではなく、“選び直す”。
みきさんの言葉が、
今悩んでいる誰かの心に、
そっと届くことを願っています。