【2026年最新】教員の産休・育休中の給料は手取り何割?月20万円の実例と勤続年数別早見表で解説
「教員の産休中の給料はいくら?」「育休中は手取りで何割になる?」——本記事では、教員(公立・私立)の産休・育休中の給料と手当金を、月別シミュレーション付きで完全解説します。産休の特別休暇、育児休業手当金の67%/50%の壁、上限額、復帰後の家計変化まで、元公立中学校教員+キャリア支援1,000名以上の経験から具体的にお伝えします。
結論からお伝えすると、公立教員の産休・育休は民間より手厚い制度が用意されています。ただし、「いくらもらえるか」を正確に知らないまま入ると、復帰時に想定外の「お金ショック」を受けるケースが多発しています。数字で見える化して、安心して育児と復帰に向き合いましょう。
この記事の著者
新川紗世(あらかわ・さよ)|Re-Career株式会社 代表取締役
元公立中学校英語教員(10年以上)。教員時代に感じた「このままでいいのか」という想いを原点に、教員専門のキャリア支援会社を設立。延べ500名以上の教員のキャリア相談に対応。
📋 目次
⏱️ 30秒でわかる結論
教員の産休は特別休暇で満額支給、育休は最初180日は67%・以降50%。復帰後は住民税・保育料・ボーナス減の3重ショックに要注意。
産休中(14週間)特別休暇として給与・ボーナスがほぼ満額支給(民間との大きな違い)
育休 前半180日育児休業手当金 67%(上限 月30万円程度)
育休 後半育児休業手当金 50%(同上限)
復帰の落とし穴住民税は前年所得ベースで満額請求/保育料は所得区分で上振れ/ボーナス減
教員の産休・育休中の給料はいくら?月別手取りシミュレーション
「実際、月にいくら入るの?」を、標準的な公立教員のケース(年収500万円・標準報酬月額31万円)で月別に試算しました。数字は目安ですが、家計計画を立てる基準になります。
| 期間 | 支給名 | 月額目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 産前6週間 | 特別休暇(給与) | 約31万円 | 給与ほぼ満額 |
| 産後8週間 | 特別休暇(給与) | 約31万円 | 給与ほぼ満額 |
| 育休 1〜6ヶ月目 | 育児休業手当金 67% | 約20.8万円 | 上限月30万円程度 |
| 育休 7ヶ月目以降 | 育児休業手当金 50% | 約15.5万円 | 最長 原則1歳まで(延長で2歳) |
| 育休 1歳〜3歳(延長) | 無給 | 0円 | 公務員は最大3年取得可能 |
※ 数字は年収500万円・標準報酬月額31万円のモデルケース。実際の額は自治体・給与月額・共済組合の規定により変動します。正確な金額は所属自治体の共済組合または事務担当に必ず確認してください。
年収別 育児休業手当金の目安(67%期間・月額)
| 年収 | 月給目安 | 育休手当金(67%) | 育休手当金(50%) |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約26万円 | 約17.4万円 | 約13万円 |
| 500万円 | 約31万円 | 約20.8万円 | 約15.5万円 |
| 600万円 | 約38万円 | 約25.5万円 | 約19万円 |
| 700万円 | 約44万円 | 約30万円(上限) | 約22万円 |
年収700万円を超える教員は、67%の育休手当金でも上限(月30万円程度)で頭打ちになる点に注意。50%期間は上限がありませんが、実質的な収入減は大きくなります。
「産休・育休に入るけど、お金は大丈夫かな」
「復帰したら家計はどう変わるの?」
「時短にしたら手取りはどれくらい減るの?」
Re-Careerに寄せられる相談のなかで、産休・育休前後のお金にまつわる不安は、いつもトップクラスのテーマです。給与が止まる、ボーナスが減る、住民税は前年所得ベースで請求される——制度を知らないと、復帰時に思わぬ「お金ショック」を受けるケースも少なくありません。
この記事では、教員の産休・育休でもらえるお金の全体像から、復帰後の家計変化、続ける/辞める/時短の3パターン家計シミュレーションまで、元教員+キャリア支援者の視点で網羅的に解説します。
「育休復帰したら、ボーナスが半額・住民税は満額・保育料は最大級。月の手取りが想像以上に減って驚きました。事前に知っておけば心構えができたのに、と思います。」
——30代・小学校教員(育休復帰3ヶ月目)
産休・育休中の教員がもらえるお金の全体像
教員(公立)の産休・育休中にもらえるお金は、おおまかに4つに分かれます。
① 産前産後休業期間(産休・約14週間)
産前6週間〜産後8週間は「特別休暇」として給与が支給されます(民間企業とは違い、無給ではない)。基本給与とボーナスは満額もしくは80%程度(自治体による)。これは公立教員のとても大きなメリットです。
② 育児休業手当金(育休開始〜原則1歳まで)
育休開始から180日(約6ヶ月)は給与の67%、それ以降は50%が支給されます。育児休業手当金には上限額があります(2026年時点で月30万円程度)。給与が高い教員でも、この上限がかかる点に注意が必要です。
③ 育児休業期間(最大3年)
公務員教員の育休は最大3年間取得可能。ただし手当金が出るのは原則1歳まで(保育園に入れない等で最大2歳まで延長可能)。1歳〜3年目までは無給期間になることが多いです。
④ 共済組合の保障継続
育休中も共済組合の組合員資格は継続するので、健康保険や退職金算定に影響しないのが教員の強み。民間企業のように「育休中は社会保険料を払い続ける必要がある」という心配が、公務員教員には少ないです(自治体により細部が異なるので確認推奨)。
育児休業手当金の計算方法|67%/50%の壁と上限
育児休業手当金の計算式は次のとおり。
「産休は給与ほぼ満額と聞いて安心していたのに、育休に入ったら急に手取りが月20万円台に。上の子の保育料と住宅ローンで、想像以上に切り詰めた育休期間でした。事前に月別で試算しておけば違ったのに」
——Kさん(30代・公立小学校教員/育休 1年目)
育児休業手当金 = 育休開始時の標準報酬月額 × 67%(180日経過後は50%)× 暦日数 ÷ 30
たとえば、標準報酬月額が30万円の場合:
・育休開始〜180日:月額20万1,000円程度
・181日目〜1歳:月額15万円程度
「給与の67%」と聞くと「思ったより少ない」と感じるかもしれませんが、育休中は所得税・住民税が免除(または減免)されるため、手取り換算では給与の80%程度になることが多いです。
2人目以降の育休取得時の注意
2人目以降の育休手当金は、1人目の育休前の給与がベースになるケースが多く、長く休むほど計算ベースが古くなる傾向があります。育休連続取得を考えている方は、計算ベースを事前にチェックしておきましょう。
復帰後の家計はどう変わる?時短勤務と保育料の影響
育休から復帰すると、家計は何重にも変化します。「給料は元に戻るんでしょ?」と思いきや、実はもっと複雑です。
時短勤務の影響
多くの自治体で、小学校就学前まで時短勤務(部分休業)が利用できます。1日2時間の時短取得で、月給はおよそ20〜25%減。手取りでも数万円の減少になります。ボーナスも勤務時間に応じて減るので、年収ベースでは100万円以上減るケースも。
保育料の負担
0〜2歳児の保育料は、世帯年収によって決まります。共働き教員夫婦の場合、世帯年収が高いと月の保育料は5〜7万円になることも。3歳以上は無償化されるので負担は減りますが、未満児期間は家計を圧迫します。
育児用品・送迎費の発生
復帰すると、ベビー用品の補充、保育園送迎時の交通費(または車関連費)、ファミリーサポートやベビーシッター費など、育休前にはなかった出費が発生します。月2〜3万円増えるイメージで予算を組んでおくと安心です。
「時短にしたら手取りが減るのはわかってたけど、保育料・送迎費・育児用品で「実質マイナス」になる月もあって、心が折れそうでした。」
——30代・中学校教員(時短勤務2年目)
復帰前にやっておくべき5つのお金準備
復帰時のお金ショックを最小化するために、復帰の3〜6ヶ月前からやっておきたい準備があります。
「『満額もらう条件』を意識せずに手続きしたら、ボーナス評価月をまたぐ産休の入り方で、ボーナスが半額に。あと1週間ずらせば満額だったんです。育休入る前に必ず共済組合に電話で確認してください」
——Nさん(30代・公立中学校教員/育休復帰後)
① 復帰後の収入と支出を試算する
時短勤務にする場合、何時間取るか、月の手取りいくらになるかを必ず計算。プラス保育料・送迎費を加えて、月の家計簿の試算を作っておきましょう。
② 住民税の前年所得分の支払い計画
育休中も住民税は前年所得ベースで請求されます(普通徴収切替)。復帰後も6月までは前年(産休・育休前)の高い所得ベースで給与から天引きされるため、想定より手取りが少なくなる罠があります。
③ 共済組合の貸付制度を確認
育児に関連した費用は、共済組合の育児貸付・教育貸付を低金利で利用できます。一時的な資金需要にも備えられるので、制度を知っておくだけで安心感が違います。
④ 保育園入園のタイミングを最適化
育休手当金が切れる1歳または2歳のタイミングで保育園に入れるのがベストですが、入園難易度によっては早めの入園を選ぶ家庭もあります。「いつ復帰するか」は、お金とキャリアの両方を見て決めるべきポイントです。
⑤ パートナーとの家事・育児・お金の役割分担
復帰後の家計は、夫婦両方の家計と時間配分の問題になります。「給料が減った分、家事の比重を増やせるか」「ボーナス用途を一緒に考えるか」など、復帰前から話し合っておくとスムーズです。
復帰後の落とし穴|ボーナス減・住民税・保育料
「思ったより手取りが少ない」と感じる主な原因は、次の3つです。
ボーナス減:6ヶ月勤務しないと満額もらえない
ボーナス支給日の前6ヶ月のうち、勤務月数によって支給率が変わります。年度途中復帰の場合、最初のボーナスは数割しかもらえないことが普通です。
住民税:前年所得ベースで請求される罠
住民税は前年所得をベースに6月から翌5月まで請求されます。産休・育休直前まで満額働いていた場合、復帰後の住民税が「給料が減ったのに前年並み」になり、手取りを大きく圧迫します。
保育料:認可保育園は前年所得ベース、認可外は固定額
0〜2歳の保育料は、認可保育園は前年所得ベースで決まるので、復帰直後は高め。3歳以降は無償化されますが、未満児期間の保育料負担は計画的に。
続ける/辞める/時短、3パターンの家計シミュレーション
復帰時の選択肢は、おおまかに3つあります。
パターンA:フルタイム復帰
- 収入:育休前と同額(年収450〜600万円)
- 負担:保育園送迎・育児・家事との両立負担大
- 適している:パートナーや実家のサポートが厚い/キャリア優先
パターンB:時短勤務復帰
- 収入:年収100〜150万円減
- 負担:時間的余裕は増える/保育料との差額に注意
- 適している:子育てを優先/フルタイムは無理せず段階復帰
パターンC:退職して別の働き方に切り替え
- 収入:一時的に大きく減る/フリーランス・パート・別業種転職など多様
- 負担:共済から国保・国民年金へ切替(手厚さは下がる)
- 適している:ライフステージで働き方を再設計したい
「時短勤務とフルタイムの間で2年悩んで、最終的に時短を選びました。年収は減ったけど、子どもとの時間が取れることが何より大事だった。お金の試算をしっかりしてから決めたから、今も後悔はありません。」
——30代・小学校教員
よくある質問(FAQ)
Q. 育休手当金は無税ですか?
A. はい、育児休業手当金は非課税です。所得税・住民税ともにかかりません。ただし、復帰後の住民税は前年所得ベースで請求されるので、復帰後の家計には影響します。
Q. 育休中にiDeCoの掛金を続けられますか?
A. 続けられますが、所得控除のメリットは育休中は使えません(所得が少ないため)。育休中は最低拠出額(月5,000円)に減額するか、一時停止も可能です。
Q. 復帰後すぐに転職を考えるのは可能?
A. 法律上は問題ありません。ただし、ボーナスや退職金の計算上、復帰直後の転職は損になることが多いです。転職するなら、最低でも復帰後1年は様子を見るのがおすすめ。Re-Careerには、育休復帰後にキャリア相談に来る方もたくさんいらっしゃいます。
💡 関連ガイド:養護教諭のキャリアや転職を検討されている方は、養護教諭の転職先12選|保健室経験が活きる仕事と年代別キャリア戦略もあわせてご覧ください。
まとめ|お金の不安を見える化することから始まる
産休・育休前後のお金の不安は、「制度を知らない」「シミュレーションをしていない」ことから生まれます。
育休手当金、住民税、保育料、ボーナス減——これらの仕組みを一つずつ理解して、自分の家計でシミュレーションすると、不安は「対処できる課題」に変わります。
そして、復帰時の選択(フルタイム/時短/退職)は、お金だけじゃなく、自分とパートナーと子どもの暮らしのバランスで決めるもの。Re-Careerでは、お金とキャリアを一緒に考える相談を多く受けています。一人で抱え込まず、外の視点も借りてみてください。
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教員の産休・育休のお金に関する追加Q&A(実務編)
Q. 私立教員の産休・育休は公立とどう違いますか?
A. 私立教員は雇用保険の対象のため、育児休業給付金はハローワーク経由で支給されます。金額の目安は公立とほぼ同じ(67% → 50%)ですが、産休中の給与は学校法人の就業規則次第で、無給または一部支給というケースがあります。健康保険からの出産手当金(給与の約2/3)が代替支給されるため、トータルの手取りは公立と大きな差がないことが多いです。
Q. 男性教員も育休を取れますか?お金は?
A. はい、男性教員も育休取得可能で、育児休業手当金の額も女性と同じ計算式(67% → 50%)です。2022年の育児介護休業法改正で「産後パパ育休」(出生時育児休業、最大4週間)も新設されました。夫婦とも教員なら、育休を分割・並行取得することで手当金の総額を最大化できるケースがあります。
Q. 育休中にボーナス(期末手当)はもらえますか?
A. 支給対象期間の在職状況によります。基準日(6月1日・12月1日)に育休中の場合、在職期間に応じて減額されるのが一般的。特にフル育休期間ではボーナスが大幅減もしくはゼロになるケースがあります。育休入りのタイミングで大きく金額が変わるため、事前に共済組合・給与担当に確認しましょう。
Q. 復帰後の住民税ショック、対策はありますか?
A. 復帰翌年6月から「産休・育休で無給だった年ではなく、前年(=満額給与だった年)」の所得に応じた住民税が請求されます。対策としては、①復帰前に住民税分(月2〜3万円程度)を貯金で確保、②配偶者控除の見直し、③復帰月をずらして年収を調整、などがあります。
Q. 復帰後の保育料はどう決まる?
A. 保育料は「前年の世帯所得」で決まるため、育休明けの復帰1年目は「産休・育休の低所得期間」を基に低めに設定されることが多いです。ただし2年目以降は満額所得ベースで上振れするため、家計計画は復帰2年目以降の保育料も見据えて立てましょう。
Q. 育休中に「辞めよう」と思ってしまいます。判断は?
A. 育休中の退職検討は、女性教員のご相談で最も多いテーマです。「疲労ピーク時の即決断は避ける」のが鉄則。復帰後に時短勤務・異動希望・部分休業などを試してから、それでも難しければ転職を検討する順番が安全です。関連記事「教員ママが辞めたいと感じる構造的な理由」もあわせてご覧ください。
